SIX
1998年、2ndアルバム、"SIX"。かなり暗くて長い作品を発表してきました。これは「別
に売れなくてよい」というポール・ドレイパーの意向で「この作品をみんな聴くくらいの能力
があるか」という音楽ファンへの挑戦状のような作品です。つまり凄い作品を作ってきま
したがみんなちゃんと音を聴いているかと言うことのようです。
ちゃんと音楽を聴いていればこの作品の良さがわかるはずというポール・ドレイパーの
苦言のようなメッセージです。しかし、この作品が本当に好きな音楽ファンに評価された
作品。特にバンドをやっているくらいの音楽に情熱のある人にかなり評価された作品で
す。音楽自体は難解そのものでした。
この頃RAIDOHEADも暗いアルバムを発表してきました。それで世界的に評価されま
した。MANSUNも暗い、しかも長い作品を発表してきました。この二つのバンドはどちら
かが真似をしたのではないか、と思えるくらい似通った作品になっています。どちらも朗>
読が入ったり、異常に暗かったり、しかしできた作品はほぼ同時期です。
どちらも本当によく似た作品ですが発表されたのは同じ1998年。しかも1ヶ月違い
らいでどちらかがちょっと早かったはずです。つまりどちらも制作活動に入っていたとい
うことです。この後長い作品や暗い作品はいろんなミュージシャンに影響を与えます。
OASISやBLURにも影響を与えました。OASISのノエルは失敗し、珍しく反省してました。
曲 SIX
1.SIX
凄い暗いピアノの音に始まりその後冷たい感情の音のギターリフが
続く、その後"SIX"という曲の封印が説かれたようにどんどんメロディ
が始まるという感じの曲。
8分強の曲の中に何曲入れてくるのだろうと思えるくらいいろんなメ
ロディが現れてくるこの曲は凄すぎる曲。アルバムタイトルにする
がとてもわかる曲。良い曲です。
2.NEGATIVE
珍しく前の曲を完結させ一旦終り、この曲が始まる。この曲も凄い冷たい感じの メロディで喪失感とか、悲愴感を感じさせる暗い曲。良い曲です。
3.SHOTGUN
前の曲が終わってこの曲がすぐ始まるという感じ。メロディは明るくな<ったのですが内容は わかりやすく拳銃のことを唄っているようです。途中で曲が変わったのかと思えるくらい転回します。 ほぼインスト曲に変わり、また転回して次のメロディが始まるという感じです。1曲に3曲くらい 入った感じの曲です。大幅に転調しても"SHOTGUN"というコーラスが入っているので"SHOTGUN"だと 思わせてくれます。ギターラインが凄い暗いメロディになっています。良い曲です。
4.INVERSE MIDAS
ピアノバラードの曲。バラードらしくポール・ドレイパーのことを唄っているようです。 "LET・IT・BE"系のバラード曲。時代に合わせてかなりエフェクトやデジタル音も入っています。 良い曲です。
5.ANTI EVERYTHING
前の曲と完全につながって、変調をさせていますが、これまで大きく転回を繰り返しているので 曲が変わったのがわからない状態になります。曲が変わって最初にタイトルを唄っているので ネイティブならそこで気付けそうです。良い曲です。
6.FALL OUT
きれいなイントロから始まるのですがやっぱりこの暗さはなんでしょう。 いろいろ音が組み込まれていてMANSUNらしい曲になっていま<す。やはりかなり転回してきます。 良い曲です。
7.SEROTONIN
前の曲からの変化の一部と思えるような感じで始まります。曲のメロディはがらりと変わって始まります。 ここで曲が一旦ちゃんと終わる感じです。良い曲です。
8.CANCER
激しく始まる曲。その後に変調してけっこうかっこいいヴォーカルが<続きます。 やっぱり何回も大きく変調させてきます。いきなり静かなピアノのインスト系の音になり 転回させてきます。良い曲です。
(INTERLUDE)
9.WITNESS TO A MURDER (PART TWO)
オペラのような曲に変わり、朗読が始まります。一旦曲が終わります。
(PART TWO)
10.TELEVISION
次の幕が上がったように速いドラムが叩かれ、この曲が始まる。全体的にゆっくりとした メロディが流れる。途中一旦激しくに転回しますが、またゆっくりしたメロディに戻ります。
11.SPECIAL / BLOW IT (DELETE AS APPROPRIATE)
始めはインスト系の凄いかっこいい曲。そして激しくなり変化します。最後にまた変調します。
12.LEGACY
一旦曲が終りこの曲が始まります。この中では聴きやすい曲です。シングルカットされた 有名な曲です。歌詞の内容は「遺産を残して死ぬことはない。遺産を残すことは名声を 得たいだけ」というイギリスでの階級制度ならではの考え方? イエス様のような文言です。良い曲です。
13.BEING A GIRL
最後の曲のわりにはちょっとお粗末に聴こえてしまう曲。70代のパンクっぽいサウンドの曲。 特に目立った変調はありませんでしたが、小さくは変化させてきます。わりとシンプルな作りの曲?錯覚? 最後は子供の声で締めくくります。
14.I CARE
ボーナストラック。この中に入っているとこの曲がラストにふさわしい曲に聴こえてきます。 わりとエンディングっぽい曲です。