BOCES  Mercury Rev

BOCES

 1993年、2ndアルバム"BOCES"。CDには出版年の記載のない作品。普通はあるの ですが。そのCDもMADE・IN・ENGLANDになっていて、著作権は、MERCURY・REVに なっている。レコード会社はChrysalis・Musicになっています。つまりMERCURY・REVのイ ンディーズレベールのようです。定かではありませんが。

MERCURY・REVの元々の音楽が聴ける作品。今の妖艶な音楽からは全く想像もつかな い作品になっています。かなりインディーズの音で音質は決してきれいではありません。 しかし、このアルバムを聴くと悪いとは思わなく、わりと聴いてみたくなる作品です。凄い チープな音質のくせにこの音楽を悪いとは全然感じない作品です。

 チープといえばCD盤自体も凄いチープな作りで下手したら海賊版のような作りになっ ています。このCDは大手のCDショップで手に入れたので正基盤です。凄い手作り感の あるCD盤です。そんな安っぽさを感じながらもなぜか悪いとは思わない作品。いろんな インディーズを聴いてきましたがここまでのものもそうはありません。

 MERCURY・REVを"Deserter's・Songs"から知りました。そんな"Deserter's・Songs"から はほど遠い音の音楽をしています。"Deserter's・Songs"を求める人はこのアルバムを 全く受け付けないと思います。しかし、そんなイメージを取っ払い聴くと凄い面白い音の 詰まった作品となっています。MERCURY・REVは宇宙人のようで変人です。

曲 BOCES



1.METH OF RCKETTE'S KICK

ギターから発せられる音は騒音そのもの。ドラムも自由な感じで叩 かれ、ベースも自由で、ボーカルも決してうまくない。フルートのよう な整った音がずっと流れている。でも、音楽という感じで凄い良い曲 になっているのか、なってないのか、わからない曲。良い曲です。

2.TRICKLE DOWN

いきなり途切れた音の凄いガレージ感のある音から始まる曲。その後にハードなギターが 続き、これは歌?というようなボーカルが始まる。これはかなりインディーズ色の強い 作品の曲です。良い曲とはいえないですが退屈しない曲です。

3.BRONX CHEER

良いメロディのギターから始まる曲。「このバンドは一体なんだ」と思ってしまう。 音はディスとーションとか入れて、聴きづらいけどギターとボーカルのメロディがかなり良い曲。 良い曲です。

4.BOYS PEEL OUT

ゆるい曲です。ジャズっぽい感じ?ピアノ曲のような・・・しかし、 聴く人はピアノに気付くかどうか、わかりません。他にウッドベースなども 使われていて、ジャズベースの曲のようです。不思議な曲。

5.DOWN ARE FEMININE BALLOONS

突然始まったかと思えばなんか音が鳴り出して、特に目立ったメロディもなく、 めりはりなく繰り広げられるこれまた不思議な曲。

6.SOMETHING FOR JOEY

ズレたようなギターの単音から始まり、ドカドカとドラムが鳴り出す。けっこうまともな始まりをした曲。 ホルーンやフルートがメロディを奏で、ギターのまた違うメロディが重ねられる。わりとまともな曲。 良い曲です。

7.SNORRY MOUTH

静寂な雰囲気から始まり、突然破裂したかのように曲が始まる。聴くとわりとまともなメロディなんですがまたすぐに終わってしまう。 そして呪文のようなボーカルが流れ、続き。またメロディが始まる。ほんとMERCURY・REVは不思議と感じる曲。 良い曲です。

8.HIGH-SPEED BOATS

けっこうまともなイントロのギターストロークから始まる曲。「まともな曲を作れる、作るんだ」と 感じるとその後のリードギターは・・・チューニングからして1音くらいズレてる・・・ボーカルとリードギター以外は かなりまともなんですが。間違いなくコアな曲です。

9.CONTINUOUS DRUNKS AND BLUNDERS

48秒のラジオが流れ、騒音の曲です。

10.GIRL FREN

心地良いピアノのコード弾きが聴こえてきて、期待をさせますが・・・ その後音痴そのものの歌が始まります・・・これはわざとです。